豊橋市の子育て応援プラン
第2章 子育てをとりまく環境
4地域における子育て支援の状況
4−1 保育所等における子育て支援
本市では、保育所を地域の子育て支援活動の中核施設の一つとして位置付け、様々な事業を実施しています。
吉田方保育園と東山保育園の2か所で実施している地域子育て支援センターでは、育児相談、遊びの広場、親同士の交流の場の提供、子育て情報の提供、育児サークルの活動支援などの事業を行い、孤独になりがちな在宅の子育て家庭の親子が気軽に訪れ、同じ立場の親子と交流することで、子育てに関する不安や悩みの解消を図っています。
また、子育て支援地域活動事業として、33か所の保育所で園庭や遊戯室を開放し、親子の遊び場や交流の場を提供しています。
さらに、保育所地域活動事業として、36か所の保育所で地域コミュニティの活性化と子育て支援機能の強化を図るため、地域の高齢者とのふれあいなど世代間交流や育児講座などを開催しています。
また、つどいの広場を総合福祉センター(あいトピア)とこども未来館子育てプラザにおいて開催し、就園前の乳幼児とその保護者が気軽に集う場を設け、情報交換、仲間づくり、学びの機会を提供しています。
4−2 幼稚園における子育て支援
市内の幼稚園においても、幼稚園子育て支援地域活動事業として、園庭開放による親子の交流、地域の高齢者とのふれあいや育児講座、育児相談などを開催しています。
また、私立幼稚園地域活動事業として、子育てに関する専門的知識を活用し、保育所や幼稚園入園前の児童の保護者を対象に講演会や交流会を実施(現在10園)しています。地域住民との連携強化を図り、地域で安心して子育てできる環境づくりを推進しています。
4−3 とよはしファミリー・サポート・センター
地域において子育ての援助を受けたい人(依頼会員)と子育ての援助を行いたい人(援助会員)が、相互に助け合う会員組織として、保育所等への送迎や保護者の急な残業など、既存の保育施設では対応できない子育てニーズに対応しています。
4−4 地域団体の活動
地域では、子育て家庭を支援する様々な団体が活躍しています。
小・中学校のPTAや子ども会、スポーツ少年団、ボーイ・ガールスカウト等は、子どもたちが集団活動を通して遊び、学ぶ多くの機会を提供し、子どもの社会性や自主性を育む活動をしています。
また、多くの地域では父親たちが連携しておやじの会を設立し、子どもたちと一緒に様々な体験活動等を行っています。
民生委員児童委員なども、子育て家庭の一番身近な相談窓口として、子どもたちが育ちやすい環境づくりや、虐待、いじめ、不登校への対応など様々な福祉活動を展開しています。
4−5 ボランティア団体による子育て支援
市内には、約80のボランティア団体が子育てに関する活動をしており、親子の交流や絵本の読み聞かせなど、それぞれの団体が特色を活かした活発な活動を行っています。
これらの団体は、豊橋市民センター市民活動プラザや社会福祉法人豊橋市社会福祉協議会のボランティアネットワークなどに登録され、情報紙、インターネットなどを活用し、団体同士の情報交換や交流を通して活動の輪を広げています。
また平成16年度には、子育て支援に関わるグループ団体がネットワークを結び、「豊橋子育てネットゆずり葉(平成21年4月1日現在26団体が参加)」が誕生しました。
現在、こども未来館やここにこサークルでボランティアの方々との協働事業を進めていますが、今後も子育て支援事業を地域で展開していく上で、ボランティアの方々との協働の輪を広げていくことが重要です。
4−6 外国人家庭に対する子育て支援
多文化共生を目指す本市では、外国人家庭の子どもも健やかに成長するよう保育所、小中学校、地域、NPOが対応していますが、外国人が多く居住する地区を重点としたものになっています。日本文化への適応と自国文化の継承の問題だけでなく、就学や就労など切実な問題があります。
4−7 子育てに困難を感じる家庭への支援
本市では、平成20年より乳児家庭全戸訪問(こんにちは赤ちゃん事業)を実施し、早期に子育ての不安を解消・軽減する取り組みを行っています。また、保健師等が行う養育支援訪問事業も、子育てに困難を感じる家庭への支援としてあげられます。
そして、子ども虐待の問題を抱える家庭へは、児童相談所や要保護児童対策ネットワーク協議会を構成する関係機関と連携し、子どもを守る体制を整えています。